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2014/02/16

インターナショナルなビジネス環境を味わえた街、香港

元々香港にはお世話になった先輩の貴聖さんがいたので、貴聖さんに会えそうであれば訪れようと思っていた街だったのだが、結果的に3週間滞在することになったのにはちょっとした背景があった。

インターン先でのYear End Partyにて貴聖さんと

以前のBlogでも書いたように、ポカラでのメディテーションプログラムの中で、少し今後のキャリアの優先順位を見なおしたのだけど、その際に2つのことを考えた。
1つは海外で英語を使って仕事する経験をやっておいた方がよいかなということと、もう1つは5ヶ月強放浪の旅を続けてきて久しぶりに働きたいなということ。

そういう訳で、貴聖さんに予定確認をするついでに、「短期間インターンさせてもらうチャンスはありませんか?」と聞いてみたら、運良くインターンとしてやってもらうのに良い仕事がありそうだということだった。但し、条件として、3週間のコミットが必要になるということと、一度確定したら余程の事情がない限りきちんと遂行してもらうことという2点が提示された。

この3週間というのがこの旅の日程的に少し悩ましいポイントだった。
というのも、今回の旅の前半戦の航空券はマイルで購入しており、年末の12/19にはシンガポールから東京に帰ることが決まっていたこと、11月22日まではチベットツアーに参加することが既に決まっていたので、アジアを周るために残された日程は約1ヶ月しかなかったからである。

当初の予定では1週間程度のインターンであれば、ラサから青蔵鉄道に乗って、成都に向かい、そこから九寨溝や黄龍を見て、その後前職の後輩が経営する雲南省の大理に訪れ、そこから陸路で上海を目指す途中で、桂林等の自然が豊かな中国の都市を巡ろうかと考えていたので、もし3週間のインターンをするならば大幅な予定変更をしなければいけない。
そして、香港の先輩に打診するのと同じタイミングで、フィリピンでスタートアップを経営している高校時代の同級生にも連絡をしており、1週間程度滞在しながら少しアルバイト的に働かせて貰えないかという話をしたらOKという返事も頂いていたので、それであれば日程的にはなんとかなるかなと思ったのだけど、冷静に考えて今回の3週間の経験は自分自身の経験として良い物になりそうだと思えたことと、1週間だけ腰掛けでお邪魔してもなんのコミットもしない部外者がスタートアップのような状況が常に変わるなかで役に立てることは少ないと思い、香港で3週間のインターンをお願いすることにした。

こんなわけで香港に3週間いることになったので、インターン先の方にも協力してもらってオフィス近くの安いサービスアパートメントを探して、そこに滞在することにしていたのだけど、香港に到着して、想像以上の部屋の狭さに驚いた。

元々香港は住居コストが高くて、約2年前に香港に遊びに行った際にもホテルが高くて安宿と言われる重慶マンションのゲストハウスに泊まった時ですら1万円弱したのに、今回のサービスアパートメントは1ヶ月の契約で7,500HKドル(日本円で約10万円)だったので、狭いことは覚悟していたのだけど、Webサイト等で見ていた部屋の印象から想像していた広さを遥かに下回った。
(参考:今回滞在してたcozy studioというサービスアパートメントのWebサイト

写真を撮っていれば良かったのだけど、撮り忘れてしまったので文章だけで表現すると、部屋の横幅はシングルベッドの横幅と同サイズ(つまりベッドの横に歩くスペース等は無く壁がある)、奥行きはシングルベッド2つ分(つまりベッド以外のスペースはベッド1つ分程度)、そしてベッド以外のスペースにはバスルーム(シャワー付き)と洗面台があるというものだった。

まぁこれも住めば都と言われる通り、バックパック旅行を続けてきたので、シャワーもホットシャワーだし、部屋自体は綺麗で週に一回は掃除も入るし、でこれまでより快適な環境だったし、平日は仕事をして寝に帰るくらいの生活だったのでなんの問題も無かった。 

滞在する宿に驚いた次の日から早速インターンの業務が始まったのだけど、今回のインターン先は香港をメイン拠点としながら日本・中国で主にプリンシパル投資を行っている会社で、インターンとしての僕のタスクは大きく以下の3つだった。

1つ目は、台湾市場上場に際して証券取引所で行わなければいけないプレゼン資料作成。

2つ目は、現在資本提携を考えている企業とのシナジーの検討。

3つ目は、メイン事業の今後の中国展開の戦略策定のサポート。

当日まで何をやるか全く聞いてなかったので、経験したことない業務だったら、楽しそうではあるものの大丈夫かなという不安もあったのだけど、結果的にコンサル時代の経験をそのまま活かせそうなタスクばかりで少し安心した。
と思いきや、今までずっとやってきたような業務でも英語で仕事をすると、やはり日本語と同じようにはいかないのだと実感する。

まずは英語での議論。
日本語の環境だと、聞かなきゃいけないところはしっかり聞きつつも、少し流してもよいと思えるポイントでは色々と言うべきことを考えたりして、次の自分の発言の準備をしたりすると思うのだけど、集中して聞いてないと何を言っていたか聞き漏らしてしまうので気が抜けないし、話すときも言いたいことをどう表現するかを考えているので、何を言うべきか?というところに思考が至りにくい。思考スピードが2/3~1/2くらいになるイメージ。

そして次に、文章の読み書き。
コンサルの仕事ではかなり大きな時間を資料を読み込んだり、書いたりすることに充てるのだけど、単純に読み書きは理解できないもの・知らないものを調べながら進めるので時間がかかる。(まぁそれでも昔に比べればかなり早くなったんだけど)

最後は、何かを考えること。
既に書いた2つの作業と関連するのだけど、何かを考える時に英語をベースにしていると想像力や発想力がかなり制約を受けているのを感じる。僕の場合は、思考を発散させる時って様々な制約を排除してアイデアを拡げていくというイメージなのだけど、言語が引っかかるとその思考の拡がりが遮られる。
何かを思考する時には、感覚だけで行っているものではなくて言語を介して行っている行為なのだと実感出来た。

これってちょっと想像してみればわからないことでもないのだけど、実際に仕事で英語での頻繁なコミュニケーションが求められる環境に身をおいてみないと実感出来ないことだったのでインターンさせてもらうことにして良かった。
(アメリカでのインターンは比較的独立した作業が多かったのでそこまで頻繁なコミュニケーションがなかったし、旅をしてる間の英語のコミュニケーションは反射的に話すようなことが多いのであまり実感は持てなかった。)

インターン先のプロフェッショナルメンバーと香港式火鍋
香港式火鍋は中華式と異なりあんまり辛くなくて美味でした


冒頭の写真にもある通り、インターンの最終日直前にはYear End Partyにも参加させてもらったのだけど、これまたインターナショナルな職場ということを改めて実感したのが、英語・中国語・日本語で司会進行が行われ、テーブルトークは広東語も入り混じるというもの。これも良し悪しで司会進行が通常の3倍の時間がかかってしまう。国際会議なんかでもこんな感じなんだろうか。。。

仕事以外では週末に前職後輩で香港に仕事で来てる野地と一緒にマカオにいってカジノで遊んだり、貴聖さんにクリスタルベイやサイクンを案内してもらってご自宅に招いてもらってスペイン産のポートワインを飲んでシガーを吸いながら中華圏のビジネスについて色々と話をしたりと過ごしていたので、実はあまり香港観光はしていない。

クリスタルベイで食べた烏賊の刺身は好吃でした。
貴聖さん宅の屋上にてしっぽりポートワイン&シガー
前職で仕事の絡みがあったUzabaseの岩澤さんが香港駐在しているということが判明し一緒にご飯食べたり、香港最終日に改めてバッタリ出会って飲みに行ったりという偶然も起こった香港滞在でした。

一つの街に3週間住んで働いてみると、やはり単に旅行をするだけとは違う感覚を感じることが出来るのだなと改めて認識出来たし、上海とは違う海外生活の雰囲気が味わえてとても良かった。

シンガポール経由で日本に帰ったのですが、シンガポールは飛ばして旅の前半戦はこれにて終了。後半戦はメキシコからスタートです。

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