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2014/04/22

騙されつつもアフロキューバンに魅せられる(続ハバナ編)

前回のBlog更新からかなり期間があいてしまったが、ゆっくりと更新していきたい。
さて、前回はキューバの事情についてつらつらと書いたのだけど、今回はほぼ毎日見に行ったアフロ・キューバンダンス/ミュージックについて書いてみたい。

アフロ・キューバンダンスを踊る子供達

そもそものきっかけは、ハバナに来てどこを見に行こうかなと考えながら、泊まっていた宿の情報ノートをツラツラと読んでいたところ、アフロ・キューバンルンバのライブ情報が書かれていて、ちょうど滞在していた曜日に色んなローカルのお店でのライブが見れると書いてあったので行ってみようと思ったのである。

まずは金曜日にエグレム(egrem)というお店に行くことにした。
(場所はC/San miguel E/Campanario y Lealtad)
情報ノートによると金曜日にライブをやってるとのことだったのだけど、行ってみた感じだと他の曜日でもライブやってるみたい。

まずライブは17時から始まるので16時過ぎくらいに行って席を確保しておいた方がよいとの情報をみていたのだけど、他の用事がそんなになかったので、少し早いかな?と思いつつ14時過ぎにお店探しを兼ねて行ってみた。

お店に到着し、このお店であってるのかな?入ったらドリンクのメニューはいくら位するのかな?と考えながら店の中の様子を伺ってたら、それに気付いた男性が近寄ってきた。英語で(キューバの方はあんまり英語話せない)「入りなよ、ライブを見に来たの?中を案内してあげるよ。」と話しかけてくれて店内を少し案内してくれて、どんな感じでライブやっているかを話してくれた。すっかり店員さんだと思ってたら、ただお店によく飲みに来ているお客さんとのことで、普段はサルサダンススクールの先生をしているらしい。

やはりちょっと早いしライブ開始前に改めて来ようかなと思っていたら、
「まぁ座りなよ。」
とバーカウンターの席を案内してくれて雑談が始まった。その時点で、お、これはよくあるお酒奢ってくれと行ってくるパターンだな。。。と思いながら話をしていたんだけど、
「せっかく遠いところから来たんだから何か飲みなよ。」
ときたので、やはりと思って、
「いやぁ、あんまりお金ないから今はいいよ、ライブ前にまた来るし。」
と断ったら、
「じゃあここは俺が出してあげるからキューバのビールかラムを飲みなよ。」
ということでビールをご馳走になってしまった。そこから色んな話をして、ライブまで時間があるからハバナを案内してあげるよということで、少し街を歩くことにした。

一人では絶対に入れない、キューバ人のお家の中を見せてもらったり、教会に連れていってくれた。そして、実は彼は左腕の肘から先が無かったのだけど、昔事故で切断せざるを得なくなって、もう人生終わったと思って自暴自棄になってたときに、手がなくても踊れるじゃないかと言われたのがキッカケでサルサダンスを習い始めてインストラクターになったんだとか、キューバ人は街を歩いてて可愛い子を見かけたら目を話さないで見つめるんだ、そして向こうが微笑み返してくれたら相手も気があるってことなんだよというキューバカルチャーを教えてくれたりと色んな話をした。
(実際キューバ人は可愛い子が歩いてくると、日本人女性なら恥ずかしくなるくらい見つめ続け、通りすぎても振り返ってまじまじと見てるw)

Blog更新を怠ったため彼の名前を失念してしまった。。。

その中で葉巻の話になった。

「葉巻には興味あるの?」
「せっかくだから買おうかなと思って、パルタガスの葉巻工場に隣接してる販売所にいってみたんだけど、100CUC以上して高かったからやめたんだよね。」
「あそこは高いよね。ブランド品じゃないローカルのでよければ20CUCで買えるよ。買ってみる?」

と言われ、コイーバとかモンテクリスト、パルタガスみたいなブランド葉巻の値段に比べて20%位の価格だし、そんなに騙されてないかなと思い

「じゃあ買ってみようかな。。。」
「OK。じゃあ行こうか。ただ、観光客だと思われると高い値段を吹っかけられるから俺が買ってきてあげるよ。ちょっと店の近くで待ってて。」

と言って、お店の中に入っていって葉巻を買ってきてくれた。吸ってみて特別美味しいというわけでも無かったけど、まぁ悪くないかなという感じ。そろそろいい時間ということでエグレムに戻り、ライブを見る。

これが良かった。普段聞いてる音楽は基本的にBPMの遅い早いはあるものの、テンポがオンビートでとれるというか、手拍子でリズムがとれるものばかりなんだけど、このアフロキューバンミュージックはリズムのとり方が慣れるまでよくわからない。色んな楽器を使ってるのだけどどうやって音をとってるのか不思議に思える。(気になる方はYoutubeとかで聞いてみて下さい。)

ライブ演奏の様子
そして、このライブ演奏に合わせてアフロ・キューバンダンスが始まる。
またこれが黒人の方独特のノリでめちゃくちゃカッコ良いのである。音の聞き方から身体の使い方、そして筋肉質なスタイルがマッチして見とれてしまう。

途中からは観客も入り乱れて踊り始める
ダンサーに呼び込まれたお客さんも、普通にペアで踊りこなし、これがまたカッコ良いのである。この状況にテンションがアガってしまい、節約生活してるのに、モヒートやビールを奢り合い4-5杯飲んでしまった。

この日は一日いい経験が出来たなぁと満足してたんだけど、宿に帰ってからこの日の話をルームメイトとしていると、実は葉巻は1CUCで買えるものらしい。。。結局19CUC騙されたわけです(笑)まぁ満足してたからよいか。

次の日もまたダンスが見たいと思い、パレンケ(El Palenque)と呼ばれるイベント(?)に行くことに。(場所はC/Calzada E/4(quatro))ここはダンス学校が土曜日だけに屋外ステージで開催しているイベントが5CUCの入場料で見れる場所なのである。

そしてここでもまた騙された。。。
建物を探して、片言のスペイン語でパレンケの場所を聞いたところ、「ここがそうだよ、開始までまだ時間があるから入り口の前で待ってな。」と言われ、座って待ってると、さきほど話しかけたお兄さんがちょっとこっちに来いと呼んでる。行ってみると、「イベントには入場料が5CUCかかるんだ。今払える?」と言ってきて、値段も情報ノート通りだったので支払って、暑いなぁと思いながらまた20分ほど入り口で待っていたら、開場準備が始まった。入場しようとしたら入場券を5CUCで買えと言われる。「???」頭の中が混乱状態になる。

「いやいやさっき払ったんだけど。」と主張すると、
「チケットは?」と言われ、
「いやそんなのは貰わなかった、でもさっき黒いジャケット来た人に5CUC払ったんだよ。あそこにさっきまでいたよ。」
「申し訳ないけど、それはここの関係者じゃない。。。チケットを買い直してくれ。」
「・・・」

マジか。と呆然とし、なんか悔しかったのでなんとかならないかと、到着した頃に話をしていた関係者を呼んでもらい事情を説明したら、同情してくれたのかマネージャーみたいな人に説明してくれてチケット無しで入れてくれた。相当前もって来てたのに入場は最後になってしまったけど、まぁ結果オーライでしょう。みなさんが行くときは気をつけて下さい。。。

さて、そんな困難を乗り越えてイベントを見たんだけど、これがまた良かった。
ダンス学校の生徒が出演者となり、色んなテーマで10曲分くらいの演目があるんだけど、やっぱり身体のキレが違う。男性も女性も本当にスタイルが美しくて、セクシーでこれは日本人が踊ってもこうはならないよな。。。と思うばかり。

男性だけのナンバー。力強い踊り。
こちらは女性だけのナンバー。衣装も素敵。
同ナンバーのメインダンサーは衣装も少し違う。
男女ミックスのナンバー。
このナンバーはペアダンスメインのナンバー。
写真以上のセクシーさがある。
観光客らしき人も少しいるんだけど、基本的には観客はローカルの人が多くて、演目を見ながらみんな踊り狂ってて、これがまた楽しそうなのである。
そしてダンス学校の学生のナンバーが終わって、歌のライブや演奏のライブが始まったところで、ちびっ子ダンサーが出てきたのだけど、信じられないくらい上手い。この都市にして魅せ方を知っているというかノリが違うのである。これを見て観客も大盛り上がり。

待機中のちびっ子ダンサー
見事に踊りあげてました。
これに感化されてしまい、宿に返ってオーナーのアニータおばさんにサルサ習いたいんだけど、どこかで習えないかな?と聞いてみたところ、知り合いの先生が翌日の午前中にレッスンしてくれるということになり、早速翌日レッスンを1時間ほど受けてみた。

さすがにいきなりこれまで見たような即興ダンスが出来るわけではないんだけど、リズムのとり方、ステップの種類なんかを教えてくれて大満足。ただ、1時間のレッスンが終わる頃にはずっと挙げていた左腕がパンパンに。。。w

そして昼には、無料で見学できるストリートイベントに。Callejon de Hamelという小さな遊歩道のような場所で日曜日に開催されるもので、この場所は色んなアーティストが作っているみたい。
遊歩道の入り口
生歌なんだけどこれがまた凄い迫力。
ダンサーの衣装も凝ってます。
素敵な笑顔で踊るダンサー。
男性のダンサー。
この女性ダンサーキレッキレでした。

こんな感じでハバナではアフロ・キューバンのミュージック、ダンスを満喫してきた。
途中にも何度か書いたのだけど、即興で独特のグルーヴを出しつつ、男女ペアでカッコよく踊れる姿には本当に憧れる。ストリートダンスとはまた異なるダンスのニュアンスなんだけど、いずれにしても黒人の人々特有の空気感が出せるようになるには相当なトレーニングが必要だろうなぁ。でも踊りたいと思わせてくれたとてもよい経験でした。

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